「最後にオレが『勝って』さえいればそれでいい」
本作の主人公・綾小路清隆をイメージした香水です。柔らかいナツメグの香りを追いかけるようにペッパーがスパイシーさを与えるトップノートは普段は目立たず、クラスでの影が薄い存在である綾小路の隠された実力が思い浮かびます。甘いフェーズに切り替わり官能的な一面を与えるミドルノートは教育機関「ホワイトルーム」で徹底した教育を受け、極めて高い身体能力と頭脳を持ち「最高傑作」と称される綾小路の本質が垣間見えます。アンバーが重なり香りがドライダウンするラストノートは一般的な高校生として穏やかに過ごすことを目的としながらも最後に”勝つ”ために、敵も仲間さえも彼の掌の上で転がされてしまう程の能力の高さを感じます。
香調:センシュアルホワイトフルーティーノート
<香りイメージ>
トップノート:ピンクペッパー、ナツメグ、ヴァイオレット
ミドルノート:ジャスミン、アイリス、バナナ
ラストノート:ドライアンバー、トンカビーン、ホワイトムスク
「今日兄さんに話がしたかったこと、それは‥‥私に──勇気をください」
1年Cクラスのリーダーを務める女子生徒・堀北鈴音をイメージした香水です。クールでありながらも透明感を帯びたピュアな佇まいのトップノートは兄・学に憧れ、兄の背中を追って高度育成高等学校に入学し兄に認められたい一心で、Aクラスに昇格することを目指す鈴音の兄へのひたむきな想いのようです。モダンなエッセンスがふんだんに加わるミドルノートは、Aクラスを目指すという目標・信念は誰よりも強く、一度決めたことや、任されたことはきちんとやり遂げようとする鈴音の姿が思い浮かびます。清らかなフローラルノートに変化するラストノートは自分を見つめ直し、リーダーの資質を出し始め他のクラスのリーダーと遜色ない影響力を発揮していく鈴音の心の変化を感じます。
香調:クーリッシュシトラスフローラル
<香りイメージ>
トップノート:ルビーレッド、グレープフルーツ、ベルガモット、マンダリン、ブロッサム
ミドルノート:ベリー、オーキッド、メラティブロッサム
ラストノート:ホワイトリリー、マグノリア、ミモザ
「乙女ってそういうものなのよ」
Cクラスの1人・軽井沢恵をイメージした香水です。フレッシュなフルーティーノートが香り立つトップノートは オシャレが大好きでクラスのヒエラルキー最上位に位置する恵の笑顔が伝わってきます。ローズやウォーターリリーのフローラルブーケが広がるミドルノートは『場を支配する力』を兼ね備え、あらゆる場面において会話の主導権を握る術を持っている恵の能力が宿っていくようです。ホワイトムスクやブラックベリーが香りを落ち着かせるラストノートは綾小路と協力関係になったことで、彼を意識するようになった恵の心の変化を感じます。
香調:フルーティーフローラル
<香りイメージ>
トップノート:グレープフルーツ、グレープ、クランベリー、ベルガモット
ミドルノート:ピオニー、ラズベリー、ローズ、ジャスミン、ホワイトリリー
ラストノート:ムスク、オークモス、ブラックベリー
「私なんかで良ければ協力させてもらうよ」
Cクラスの1人・櫛田桔梗をイメージした香水です。ジューシーで躍動感のあるフルーティーノートは、男女の両方から絶大な人気を誇り、誰に対しても気配りが出来る天使のような美少女・桔梗の溢れる笑顔が彷彿とさせます。ブラックカラントがアクセントとして酸味を加え、予想しにくい香りが現れるミドルノートは表向きは善人で完璧な人物を演じていますが、実は承認欲求が強く、利己的な性格で周囲の人間を見下し基本的に誰のことも信用していない桔梗の本性を滲にじませます。ドライで官能的な香りが持続するラストノートは、何があっても折れない桔梗の強靭なメンタルと、自分を完璧に見せるための仮面を被っている桔梗の姿が思い浮かびます。
※櫛田の「櫛」は「木+節」が正しい表記となります。
香調:ジューシーフルーティーフローラル
<香りイメージ>
トップノート:ブラックカラント、マンダリン、グレープフルーツ
ミドルノート:ブラックベリー、ホワイトウッド、ジャスミン
ラストノート:ホワイトムスク、オークモス、ベチバー
「天才とは生まれながらに決まるもの」
Aクラスのリーダー・坂柳有栖をイメージした香水です。花々が華麗に舞うようなインスピレーションが抱かれるトップノートは自らを「天才」と称する頭脳を持ち、言葉遣いは誰に対しても丁寧な淑女である有栖を引き立てます。花々の香りがより洗練され、センセーショナルな変化を与えるミドルノートはお淑やかな反面、敵対する者や自分に屈辱を与えた者には、容赦無く報復を行うなど、攻撃的な思考を持つ有栖の一面を宿していきます。エキゾチックで煌びやかなフローラルノートに変化するラストノートは有栖が綾小路に抱いていた想いの強さを感じます。
香調:ピュアフローラルノート
<香りイメージ>
トップノート:マンダリン、グレープフルーツ、ベルガモット、ブラックカラント
ミドルノート:ジャスミン、イランイラン、センチフォリアローズ
ラストノート:ホワイトムスク、アイリス、パチョリ、サンダルウッド
「こんな私だけど、みんな、最後までついてきてくれないかな?」
Bクラスのリーダー・一之瀬帆波をイメージした香水です。爽やかで柔らかいシトラスノートから始まるトップノートは、明るく正義感が強く、自分の利益や体裁よりも相手を思いやる帆波の優しさに包み込まれるようです。フローラルノートが加わるミドルノートは高いコミュニケーション能力で全クラス中で最も結束力の高いクラスを形成し、周囲から評価される彼女の人柄と人徳が宿されているようです。甘さを帯び、香りがドライダウンするラストノートは、綾小路の助力もあって、自分の過去を乗り越えることが出来た帆波の前向きな気持ちとクラスメイトとより強くなった結束を感じます。
香調:ホワイトフローラルフルーティー
<香りイメージ>
トップノート:ハニーサックル、グレープフルーツ、マンゴー
ミドルノート:ジャスミン、ホワイトローズ、ローズ
ラストノート:ホワイトムスク、サンダルウッド
「この世で最も強い力が何かわかるか? それは振り切れた『暴力』だ」
Dクラスのリーダー・龍園翔をイメージした香水です。エネルギッシュな香り立ちのトップノートは頭の回転が早く、手段を選ばず常識に縛られない奇抜な戦略で勝つためには手段を選ばず、力による恐怖でクラスを支配する独裁者・龍園の力強さが伝わってきます。アロマの香りがスタイリッシュな佇まいを演出するミドルノートは「努力が嫌い」と公言していても、勝利への執着は非常に強く、そのためには労を惜しまない龍園の本質が垣間見えます。センシュアルな香りが持続するラストノートは、強靭な精神力を持ち、知能や発想力に関しては綾小路からも評価される程に高い龍園の実力が宿されているようです。
香調:フローラルウッディ
<香りイメージ>
トップノート:オスマンタス、シトラス、ジャスミン
ミドルノート:アイリス、アプリコット、マグノリア
ラストノート:ホワイトムスク、シダーウッド
©衣笠彰梧・KADOKAWA刊/ようこそ実力至上主義の教室へ3製作委員会